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介護で夜勤をすると睡眠障害になるって本当? 対策は?

仕事やプライベートのお悩み


介護の施設には、老人ホーム、デイケアなどいくつかのタイプがありますが、24時間体制で利用者の面倒を見る施設では、夜勤が発生します。たいていはシフト制で、休憩や仮眠を取る時間もありますが、生活のリズムを保つのは難しい面も……。そのため、睡眠障害を訴える人もいるようです。この記事では、夜勤と睡眠障害の関係、対策について解説します。

睡眠障害とは

睡眠障害とは、睡眠に関して何らかの異常や不都合がある状態で、日常生活にまで影響を及ぼす場合をいいます。代表的な睡眠障害として知られているのが「不眠症」です。不眠症というと単に「眠れないこと」と考えがちですが、睡眠に関する研究が進み、4つのタイプに分類されています。なかなか寝つくことのできない「入眠障害」、途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」、予定よりかなり早く目覚め、そのまま眠れなくなってしまう「早朝覚醒」、眠りが浅く、ぐっすり眠った熟睡感を得ることができない「熟眠障害」です。
睡眠障害は、ほかにもあります。代表的なものを挙げると、夜間にきちんと睡眠を取っているにもかかわらず、日中に強い眠気を催して起きていることができなくなる「過眠症」、眠っている間に呼吸に異常が出る「睡眠呼吸障害」、体内時計のリズムが乱れて昼夜のサイクルと合わなくなる「概日リズム睡眠障害」などです。睡眠呼吸障害では、寝ている間に何度も呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」がよく知られています。
このように見てみると、睡眠障害は、夜勤のある人に限らず誰にでも起こりうるといってよいでしょう。

介護士が睡眠障害になってしまう可能性がある理由

介護の仕事では夜勤をこなさなければならないケースがあります。すると、本来は眠っている時間に仕事をして、朝が来たら帰宅して眠る……と、昼夜逆転の生活をしなければなりません。これにより生活と睡眠のリズムが乱れて、睡眠障害になってしまう可能性があると考えられます。例えば、昼夜の時間の流れと自分の体内時計が合わなくなる「概日リズム睡眠障害」、昼間に寝るため、寝つきが悪くなったり途中で目覚めてしまったりという「不眠症」も、介護士に多い睡眠障害といえそうです。

介護士が睡眠障害にならないためにできる対策

どうしてもこなさなければならない夜勤ですから、睡眠障害にならないような対策を取ることも必要です。紹介しますので、ぜひ取り組んでみましょう。

夜勤終了後にはサングラスをかける

眠気と覚醒は、太陽の光と大きな関係があります。私たちの体内では、日が沈むと、眠気を催す「メラトニン」というホルモンが分泌されます。逆に、朝、太陽の光を浴びると、脳を目覚めさせる「セロトニン」が分泌されるのです。夜勤明けに太陽光を浴び、セロトニンが分泌されてしまったのでは、眠りにくくなってしまいます。この事態を回避するためのグッズが、サングラスです。夜勤からの帰り道はサングラスをかけ、太陽光をできるだけ避けるようにしましょう。UV仕様の帽子や日傘を使うことも有効です。紫外線対策にもなるので、一石二鳥といえます。

自宅に遮光カーテンをつける

部屋が明るい状態では、なかなか寝つけないものです。そんなときは、遮光カーテンをつけて太陽の光を遮りましょう。遮光カーテンを引くと日中でも部屋が薄暗くなり、落ち着いた環境を保つことができます。部屋の温度や湿度も、眠りやすい環境に設定すると、なおよいでしょう。

眠れないときには無理に寝ずに、別途仮眠する

眠らなければと意識すればするほど、かえって眠れなくなってしまうものです。眠れないときは無理して寝ようとしないで静かに過ごし、眠くなったところで横になるようにしましょう。あるいは、夜勤で積極的に仮眠を取ることを習慣づければ、帰宅してから眠ることにこだわらずにすみます。
ちなみに、眠れないときには呼吸に意識を向けるとよいとも言われています。目を閉じ、吸って吐いてを繰り返しているうちに、いつの間にか眠りに落ちていることもあるかもしれません。また、軽い運動をして体を疲れさせることも効果的だとか。ただし、激しい運動は逆効果なので、気をつけましょう。

寝る前は満腹を避け、消化の良い食べ物を食べる

寝る前に「何か食べたい」と思っても、食べすぎは禁物です。あまりにもお腹がいっぱいになると、睡眠の妨げになってしまいます。何かを口にするなら、ヨーグルトやおかゆ、うどんなど消化の良い食べ物を少量にしておくことがポイントです。また、冷たい物ではなく温かい物をとるように心がけましょう。

耳栓をつけて寝る

騒音などが気になって眠れないという場合は、耳栓をつけて対処します。シャッターや雨戸がある場合は、閉めてしまえば外の騒音は軽減されるはずです。できるだけ静かな環境になるように工夫してみましょう。

誰でもなる可能性がある睡眠障害ですが、夜勤を担当する介護の仕事の場合、睡眠障害になるリスクが高くなるといえそうです。しかし、夜勤明けの過ごし方を工夫することで、リスクを減らすことはできます。日勤と夜勤のリズムを自分なりに作り、紹介した内容を参考にしながら、睡眠障害にならない生活を心がけていきましょう。

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